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コミュ力ってなんだろう

「あの人はコミュ力(コミュニケーション能力)が高い」という表現をよく耳にすることがあるのですが、そもそもいつ頃からコミュ力という言葉はあったのでしょうか。

若者を中心に広く使われるコミュ力、いわゆる「コミュニケーション能力」が重視されるべきスキルだと認識されたのは、人間が言葉を操り始めた頃まで遡ります。言葉によって文明の発展を遂げてきた人間にとって、非常に重要なスキルだったんですよ。ビジネスシーンで必要なスキルと一般的に認識されてきたのは、企業が採用にあたって重視する能力としてコミュニケーション能力をあげるようになってきたことが影響していますね。個人の見解としては、平成16年発表の厚生労働省「若年者の就職能力に関する実態調査」で採用にあたり重視する能力においてコミュニケーション能力が1位になったのが決定的だったと感じます。他項目の責任感・積極性・外向性・資格取得・行動力・ビジネスマナーなどをおさえて、多くの企業が学生のコミュニケーション能力を採用可否の大きな柱にしたのです。

今から16年ほど前に生まれた言葉だと知ってとても驚きました。ではコミュ力が高いとはどのような条件を指しているのでしょうか。

日本では文脈を読んで相手の言いたいことを推察する「ハイコンテクスト文化」が根付いています。しかし、その他にも共通認識・価値観・嗜好性などもコミュニケーション評価に関連しているため、求められるコミュニケーション能力の定義は自分の所属する組織やグループごとに違いが出るというのが現実です。

また、コミュニケーション能力のあり、なしの定義は業種や業界によっても大きく異なります。たとえば、IT企業で働く職人肌のプログラマーと銀座のホステスを比較してみてください。企業や取引先からプログラマーに求められるコミュニケーション能力と、お客さんやスタッフがホステスに求めるコミュニケーション能力はまったくの別ものですよね。加えて、プログラマーであっても「取引先の潜在的なニーズを言語化しなければならない立場」と「職人肌で実直に仕事に向き合う立場」では、周囲から求められるコミュ力が変わってきます。では、業種や立場によってコミュ力の定義が異なるのを前提としたうえで、一般的な企業を想定して少し強引に定義づけしてみましょう。下記の4項目がコミュニケーション能力を体得するなかでひとつの基準になるものです。

 

1.推察力 相手の伝えたいことを文脈も考慮して推察できる

2.説明力 事実・推測・感想を分けて、相手の知識レベルに合わせて説明できる

3.まとめ力 起きたこと、学んだことなどを自分の言葉で要約できる

4.関わり力 適切なタイミングで自らコミュニケーションをとりにいける

記事の内容は仕事面についてのお話ですが、その他の話し合いの場面にも共通する部分があるように思います。

とはいえ、接する相手や関係性によって求められるコミュ力は大きく変わります。周囲と比較するのではなく、自分らしいコミニケーションの方法を模索していくのが大切ではないでしょうか。

 

[参照サイト]

まいにちdoda / そもそも「コミュ力」ってなに? 専門家が解説する、コミュ力の定義&ソーシャルスキル強化の極意

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